ハウスクリーニング代は本当に必要?現状回復の負担範囲と特約の見方

このページは広告を掲載しています。

「ハウスクリーニング代って本当に払わないといけないの?」
「言われた金額が高すぎる気がする…」

と不安になっていませんか?

原状回復とハウスクリーニングの違いが曖昧なまま請求書を受け取ると、必要以上に支払ってしまうケースは少なくありません。

特に「通常損耗なのか?」「特約があるとどうなるのか?」が分からないと、判断材料がなく不利になりがちです。

この記事では、
✔ 原状回復とハウスクリーニングの違い
✔ 貸主負担・借主負担の基本ルール
✔ ハウスクリーニング特約の見方
✔ 間取り別の費用相場と高額化パターン
✔ 明細チェックと減額の考え方

をわかりやすく整理しています。読み終える頃には、「この請求は妥当か?」を自分で判断できる状態になります。

退去費用を“言われた通り払う人”から、“理解して払う人”に変わりましょう。

  1. 結論:現状回復(原状回復)×ハウスクリーニングは「負担範囲」と「特約」が9割を決める
    1. 理由①:原状回復は「全部戻す」ことではない
    2. 理由②:ハウスクリーニング特約があると話が変わる
    3. 理由③:負担範囲が曖昧だと請求は膨らむ
  2. そもそも「現状回復(原状回復)」と「ハウスクリーニング」の違い
    1. 原状回復=修繕(キズ・汚損の回復)/ハウスクリーニング=清掃(汚れの除去)
    2. よくある誤解:「入居時の状態に完全に戻す」必要はない
    3. 言葉の違い(現状回復・原状回復)で迷ったときの整理
  3. 退去費用は誰が払う?貸主負担・借主負担の基本ルール
    1. クリーニング代が“借主請求”になりやすい典型パターン
    2. 敷金精算の仕組み(返ってくる/追加請求になる境界線)
  4. 要注意:ハウスクリーニング特約があると負担が変わる
    1. ハウスクリーニング特約とは
    2. 特約が有効になりやすい条件
    3. 契約前にチェックすべきポイント
  5. ハウスクリーニング費用の相場と内訳
    1. 間取り別の目安
    2. 作業範囲に含まれやすい内容
  6. 業者に依頼するなら:失敗しないハウスクリーニングの選び方
    1. 見積もりで比較すべき項目
    2. 原状回復工事が絡むケース
    3. 管理会社・指定業者と言われたときの考え方
  7. よくある質問(FAQ)
    1. ハウスクリーニング代は「必ず」払うものですか?
    2. 特約に「借主負担」と書かれていれば絶対に支払いですか?
    3. 自分で掃除しても、結局クリーニング代は取られますか?
    4. 退去費用の明細が来ない/説明がない場合はどうする?
    5. 敷金0円物件でも、原状回復費用は請求されますか?
  8. まとめ|退去費用を左右するのは「負担範囲の理解」と「特約確認」がすべて
    1. 参考文献

結論:現状回復(原状回復)×ハウスクリーニングは「負担範囲」と「特約」が9割を決める

結論から言うと、退去時のクリーニング費用は、
①どこまでが借主負担か(負担範囲)
②契約書にどんな特約があるか
この2点でほぼ決まります。

ここを理解していないと、不要な請求をそのまま払うことになります。

理由①:原状回復は「全部戻す」ことではない

まず前提として、原状回復は「入居時の完全な状態に戻すこと」ではありません。一般的な考え方はこうです。

  • 経年劣化・通常損耗 → 貸主負担
  • 故意・過失・手入れ不足 → 借主負担

例えば、

✔ 家具跡の日焼け
✔ 通常使用の床の擦れ
✔ 時間経過によるクロスの色あせ

これらは基本的に貸主側の負担です。

一方で、

✖ タバコのヤニ汚れ
✖ カビ放置
✖ 深いキズや破損

こういった「使い方の問題」は借主負担になりやすいです。つまり、“汚れている=全部払う”ではないということです。

理由②:ハウスクリーニング特約があると話が変わる

多くの賃貸契約には、「退去時ハウスクリーニング代は借主負担とする」という特約が入っています。

この特約が有効と判断されると、

・部屋がきれいでも
・通常損耗だけでも

一定額のクリーニング費用を請求される可能性があります。つまり、法律の原則よりも“契約内容”が優先されるケースがあるということです。ここを見ずに交渉しても勝てません。

理由③:負担範囲が曖昧だと請求は膨らむ

退去トラブルでよくあるのがこれです。

  • 「一式クリーニング」一括請求
  • 内容不明の補修費
  • 単価が相場より高い

負担範囲が曖昧なまま精算されると、借主側が不利になります。

逆に、

✔ 明細を出してもらう
✔ 借主負担部分を分解して確認する
✔ 契約書の特約と照合する

これをやるだけで、減額されるケースは少なくありません。

そもそも「現状回復(原状回復)」と「ハウスクリーニング」の違い

まず押さえるべきポイントはここです。

・原状回復は“壊れた・傷んだ部分を直すこと”
・ハウスクリーニングは“汚れを落とすこと”

似ているようで、実務上は完全に別物です。

原状回復=修繕(キズ・汚損の回復)/ハウスクリーニング=清掃(汚れの除去)

原状回復とは、入居中に生じた借主の責任による損傷を修繕することです。

例えば:

  • 壁に開けた大きな穴
  • タバコのヤニで変色したクロス
  • 水漏れ放置による床の腐食
  • ペットによる深いキズ

これらは「清掃」では直りません。クロス張替えや床補修など、工事レベルの修繕が必要になります。つまり原状回復は、「元の機能・状態に戻す修理行為」
という位置づけです。

一方でハウスクリーニングは、あくまで汚れを落とす作業です。

  • キッチンの油汚れ
  • 浴室の水垢
  • トイレの黄ばみ
  • 床の表面汚れ

これは設備を“直す”のではなく、洗浄してきれいにする行為です。ここを混同すると、「掃除すれば原状回復はゼロになる」という誤解が生まれます。

よくある誤解:「入居時の状態に完全に戻す」必要はない

原状回復は“入居時とまったく同じ状態に戻すこと”ではありません。

通常の生活で自然に起こる、

  • 日焼け
  • 家具設置跡
  • 軽微な擦れ
  • 経年劣化

これらは基本的に貸主側の負担範囲です。つまり、「住んだ痕跡をゼロにする義務」はない。この誤解があると、必要以上の請求を受け入れてしまいます。

言葉の違い(現状回復・原状回復)で迷ったときの整理

ネット上では「現状回復」と「原状回復」が混在しています。

実務・契約書・法律上は、原状回復(原の字) が正式表記です。

一方、「現状回復」は一般的な日本語として使われているだけで、意味はほぼ同じです。

 

退去費用は誰が払う?貸主負担・借主負担の基本ルール

退去時に揉める最大の理由は、「誰が払うべきか」の基準を知らないことです。

基本ルールはシンプルです。

✔ 通常損耗・経年劣化 → 貸主負担
✔ 故意・過失・手入れ不足 → 借主負担

ここがすべての判断軸になります。

クリーニング代が“借主請求”になりやすい典型パターン

実務で多いのは以下3つです。

① 契約書にハウスクリーニング特約がある

「退去時のクリーニング代は借主負担」と明記されているケース。これがあると、部屋がきれいでも一定額請求される可能性があります。

② 明らかな手入れ不足

・換気扇が油で固着
・浴室がカビだらけ
・トイレ尿石が長期放置

通常清掃を超える状態だと、借主負担に寄りやすいです。

③ 喫煙・ペット物件

ヤニや臭いは原状回復工事とセットになりやすく、請求額が一気に上がります。ここは退去費用が高額化しやすい典型ゾーンです。

敷金精算の仕組み(返ってくる/追加請求になる境界線)

敷金は「担保金」です。退去時に、① 借主負担分を差し引く② 残りを返金、これが基本構造です。

区分 主な条件 精算結果
返金になるケース ・借主負担が少額
・通常損耗が中心
・特約なし
敷金から借主負担分を差し引き、
余った分が返金される
追加請求になるケース ・敷金0円物件
・修繕費が敷金を超える
・特約で固定クリーニング費が設定
敷金を超えた差額分が
追加で請求される

要注意:ハウスクリーニング特約があると負担が変わる

退去費用の判断で最も影響が大きいのがハウスクリーニング特約の有無です。

通常は「通常損耗=貸主負担」ですが、特約があると借主負担に変わる可能性があります。つまり、契約書がすべてです。

ハウスクリーニング特約とは

ハウスクリーニング特約とは、「退去時のクリーニング費用を借主が負担する」と定めた契約条項のことです。

よく記載される場所は:

・賃貸借契約書の“特約条項”欄
・別紙の「退去時精算に関する合意書」
・重要事項説明書の補足欄

見落としやすいのは、別紙や小さな注記部分です。契約時に説明がサラッと流されることも多いため、退去時に初めて気づくケースが非常に多いです。

特約が有効になりやすい条件

特約は何でも有効になるわけではありません。有効と判断されやすい条件は次の3つです。

① 範囲が明確② 金額が相場内③ 説明と同意がある

契約時にきちんと説明され、借主が理解した上で署名していること。これがあると特約は強いです。

契約前にチェックすべきポイント

退去トラブルを防ぐ最大の方法は契約前の確認です。見るべきは以下4点。

チェック項目 確認ポイント 判断のコツ
① 固定額か、実費精算か? 「定額〇万円」か
「実費精算」かを確認
定額は金額が明確だが減額しにくい。
実費精算は明細確認が重要。
② 通常損耗も含まれているか? 通常損耗まで借主負担と
書かれていないか確認
曖昧な表現(例:「一切の費用」)は要注意。
負担範囲が明確かを見る。
③ 金額は妥当か? 相場と比較して判断 間取り別の市場相場と比べ、
極端に高額でないかチェック。
④ 別紙・附則を確認したか? 重要事項説明書の裏面や
別紙を必ず読む
特約は別紙に記載されることが多い。
小さな注記も見落とさない。

 

ハウスクリーニング費用の相場と内訳

退去時のクリーニング費用は、ほぼこの3要素で決まります。

① 間取り(広さ)
② 作業範囲
③ 追加要因(ヤニ・ペットなど)

まずは“相場感”を知ることが、請求妥当性の判断材料になります。

間取り別の目安

あくまで一般的な市場相場ですが、目安は以下です。都市部はやや高め、地方はやや安め傾向です。特約で「一律〇万円」と定められている場合は、この相場と比較することが重要です。

間取り ハウスクリーニング費用目安
1R・1K 約20,000〜35,000円
1LDK・2K 約30,000〜45,000円
2LDK 約40,000〜60,000円
3LDK以上 約60,000〜90,000円

作業範囲に含まれやすい内容

基本料金に含まれることが多いのは以下です。

✔ キッチン(シンク・コンロ・収納表面)
✔ 浴室(浴槽・壁・鏡・排水口)
✔ トイレ(便器・床)
✔ 洗面台
✔ 床の清掃(掃除機・拭き上げ)
✔ 窓内側・サッシ
✔ 玄関

エアコン内部洗浄、換気扇分解洗浄、ワックス再施工などは別料金になることも多いです。

業者に依頼するなら:失敗しないハウスクリーニングの選び方

退去前に業者へ依頼する場合、価格だけで選ぶとほぼ失敗します。重要なのは、

✔ 作業範囲が明確か
✔ 追加料金条件が透明か
✔ 原状回復工事まで対応できるか

この3点です。

見積もりで比較すべき項目

「ハウスクリーニング一式 30,000円」と書いてあっても、

・換気扇分解清掃は別
・エアコン内部洗浄は別
・ワックスは別

というケースは珍しくありません。必ず確認すべきは、

・水回り全部含むか
・床ワックスは含むか
・窓・サッシは含むか

“含まれる範囲”が明文化されているかが最重要です。

また追加発生条件が曖昧な業者は避けるべきです。「どんな状態だと追加になりますか?」と具体的に聞く。これだけでトラブル率は下がります。

原状回復工事が絡むケース

ハウスクリーニングは“清掃”です。一方、

・クロス張替え
・床補修
・巾木交換
・コーキング打ち直し

これは「原状回復工事」です。見分けるポイントは、

✔ 表面の汚れか?
✔ 材料の交換が必要か?

汚れならクリーニング。素材が傷んでいるなら工事。業者が工事まで対応できるか、別業者が必要かも事前確認が必須です。

管理会社・指定業者と言われたときの考え方

「指定業者でやってください」と言われた場合。基本的に、

✔ 特約に明記されているか
✔ 自由に業者選定できる契約か

を確認します。特約で“指定業者必須”と明示されている場合は従う必要があることが多いです。ただし、

・相場より極端に高い
・明細が不透明

この場合は交渉余地があります。「他社見積もりと比較させてください」と冷静に伝えるのがベストです。

近くのハウスクリーニング業者を探す>>

よくある質問(FAQ)

ハウスクリーニング代は「必ず」払うものですか?

必ずではありません。

原則は「通常損耗=貸主負担」です。ただし、契約書にハウスクリーニング特約がある場合は別です。特約がなければ、通常使用による汚れまで一律請求されることは本来想定されていません。まずは契約書の“特約欄”を確認することが最優先です。

特約に「借主負担」と書かれていれば絶対に支払いですか?

多くの場合は支払い義務が発生しますが、内容次第です。

有効になりやすい特約の条件は、

・金額が明確
・範囲が具体的
・契約時に説明・同意がある

一方で、

・曖昧な表現
・相場を大きく超える高額設定
・通常損耗まで全面負担

こうしたケースは争点になりやすいです。「書いてある=絶対」ではなく、合理性があるかがポイントです。

自分で掃除しても、結局クリーニング代は取られますか?

特約があると請求される可能性が高いです。

特約で「退去時〇万円」と定められている場合、きれいでも定額請求されるケースがあります。ただし、

・手入れ不足による追加費用
・特別清掃費

これらは減額できる可能性があります。掃除は“無駄”ではなく、追加請求を防ぐ保険と考えるのが現実的です。

退去費用の明細が来ない/説明がない場合はどうする?

必ず明細を請求してください。

請求書が「一式〇万円」だけの場合は要注意です。確認すべきは、

・どの項目が借主負担なのか
・単価はいくらか
・修繕か清掃かの区分

冷静に「明細をいただけますか?」と伝えるだけで、内容が透明化します。説明がないまま支払う必要はありません。

敷金0円物件でも、原状回復費用は請求されますか?

請求される可能性はあります。

敷金は“担保金”です。敷金がない=負担がゼロ、ではありません。借主負担分が発生すれば、

・後日請求
・退去後に精算通知

という流れになります。敷金0円物件ほど、退去時の負担リスクは読みにくい傾向があります。

まとめ|退去費用を左右するのは「負担範囲の理解」と「特約確認」がすべて

結論として、現状回復(原状回復)とハウスクリーニングの費用は、

① どこまでが借主負担か(通常損耗か・過失か)
② 契約書にハウスクリーニング特約があるか

この2点でほぼ決まります。

原状回復は「新品に戻す義務」ではなく、通常損耗は原則として貸主負担です。しかし、特約があると通常ルールより契約内容が優先されるケースがあります。さらに、

・明細が曖昧
・作業範囲が不透明
・相場より高額

この状態で支払うと、不要な出費につながります。退去時にやるべきことはシンプルです。

✔ 契約書の特約欄を確認する
✔ 借主負担の範囲を整理する
✔ 明細を必ずチェックする
✔ 相場と照らし合わせる

感情ではなく「区分」と「契約」で判断する。これが、退去費用をコントロールする最短ルートです。言われるがまま払う人と、理解して払う人では、数万円単位の差が生まれることもあります。

退去前に必要なのは掃除力より、“契約を読む力”です。

参考文献

タイトルとURLをコピーしました